メリークリスマス!
今日はクリスマスイヴです。しかし我々は、サンタクロースを期待していてはいけません。
プレゼントは自分で作らなくてはいけないのです!
ジョイフル♯4は星野君の家から中日本航専へ、塚原君の車によって輸送されて来ました。
星野君と塚原君は本当にお疲れ様でした。
私たちのサンタはあなたたちです!
ただ、休日と言う事で部室が開かなかったため、バッテリーの充電が出来ませんでした。
充電機などは部室に収納してあるのです。
そのため初飛行は明日行う事になります。
その様子は後日書きましょう。
まだ飛行もしていないながら、今回の♯4の様子を見て、更なる改造案がいくつか出されました。
1.上半角の部分の増加
飛行機の上半角効果が大きく出ている場合、ラダー操作をすると大きくロールをします。
ラダーを動かしてヨーを変化させると横滑りをするため、主翼の左右の揚力の大きさに相違が生まれるからです。
これをうまく利用できればラダー操作だけでも機体は傾き、より小さな旋回半径でターンが出来るようになります。
それを狙って、次の♯5(仮称)では翼端から150mm分のスパーだけが上半角を持っていたのが、
翼端から30mm分のスパーまでを上半角を付けるという事になりました。

↓

まず実験として♯4にウイングレットの様な、上半角セクションを追加してみて検証するつもりです。
2.胴体の短縮
現在の♯4までは主翼から尾翼までの距離は約450mmと長めに設定してあり、大きなテールボリュームを持っていました。
しかし、現在のままでは胴体の剛性が弱く、たわみやすいと言うことが分かりました。
あまりたわみやすいと、舵を動かしても胴体がたわむばかりで、操縦の順応性が悪くなっています。
そこで胴体を短くし、少ない剛性でもたわみを減らすと言う案が挙がりました。
もともとは、ピッチ安定を良くするためにテールボリュームを大きく設定していたのですが、♯4からはエレベーターを装備するので、
多少バランスが崩れても操縦者の意思で回復させる事が可能です。
そのため少しくらい安定性が減っても、十分対処が出来るだろうと思われます。
3.主翼、尾翼のテーパー化
航空力学的に言えば、テーパー翼にすることは誘導抗力が減る、翼根に加わる曲げモーメントが減るなどメリットが多くあります。
しかし構造的に言うと、翼をテーパーさせると言うことは翼根付近では桁が曲がっていると言うことになる他、
リブの大きさが翼根側と翼端側では大きさが違ってしまいうなど、複雑な構造になって来てしまいます。
今までは最軽量を目指すと言うコンセプトを目指すため、複雑なテーパー翼は避けていました。
しかし♯5からのコンセプトは変わりました。詳しい事は後で説明します。
翼が複雑になって多少重量が増えようとも、それ以上の目標のためにテーパー翼を採用します。
恐らく主翼は上半角が始まる翼端から300mmの場所から、テーパーも始まると思われますが、未定です。
ただこうすると桁は、上半角をつけながら、かつ前進もしくは後退をしなくてはいけないため、その複雑な接合部には悩まされます……。
さて、前回問題としていた最軽量は無理なのでは、と言う話題ですが。
とうとう、コンクール最軽量の機体を作ると言うコンセプトは妥協をする事になってしまいました。
現実は厳しいです……。
しかし私たちは新しいコンセプトに向けて進みだします。
その新しいコンセプトとは……
ハイ・ロー・ミックス(High Low Mix)
もともとこの言葉はアメリカの空軍が使った言葉です。
高性能な戦闘機と安価な戦闘機の二種類を装備して、戦闘機の数を減らさず戦力を向上させようと言うコンセプトでした。
ただ、私たちはその様な意味とは少し違います。
ハイは高速、高機動性。
ローは低速、低機動性(高安定性)
と言う意味で、この相反する機能を同時に兼ね備えた機体を作り出そう、と言うものです。
大会では機体をどのように飛ばせば効率よく文字が判読できるのか、と言うことについて話し合ってみると、
ゆっくり直進しながら観測体制で飛び、そして観測フィールドの円の端に到達したら、急旋回!
そしてまた観測体制になって、ゆっくり直進飛行……という動作を繰り返し、そして十分に観測し終わったら、
今度は高速で帰還!と言う動作が効率がいいのではないか、という事になりました。
この事から高速でも低速でも飛行でき、また、とても良く安定しながらも高い機動性を持つ機体が最も観測に適している。
と言う結論にいたりました。
ただ、果たしてこの観測方法が効率的なのかどうかははっきりしません。
まだ、仮のコンセプトの段階です。
どのような飛行の仕方が適しているのかは、ジョイフル♯4を使って検証しようと思っています。
今まではほとんど机上の空論に過ぎませんでしたが、次回からは飛行試験を繰り返して、本物を学ぼうと思っています。
ひとまず今回はここまで。
ではでは。
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