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CNAロボコン出場計画 第3回飛行ロボコンに出場するまでの記録
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♯13を製作し、その日はその試験飛行を行います。
ただし体育館を使用できるのは午後からなので、午前中はお世話になっているラジコン専門店に出向きます。
今回の目的はブラシレスモーターの下見。
今まで使っていたモーターがどうしても推力不足を解消できないのであれば、更に強力なモーターを使わざるを得ません。
ブラシレスモーターは交流電源を動力にしており、今まで使っていたモーターに比べて圧倒的に大きな力が発揮されます。
ただしブラシモーターに比べて重く、高回転になりやすいため小型低速機にやや向かない傾向があります。
それを動かすだけのバッテリーも大容量、大起電力のものになり、こちらも重量増を招きます。

それでもブラシレスモーターは魅力的で、それは推力だけでも機体を浮かすこが可能になります。
もし装備すれば、空中静止すら可能です。

ただし一番厳しいのはお金です。すべてそろえれば一万五千円を超えてしまいます。
やはり慎重にならざるをえません。
最適なブラシレスモーターの選定をするため、店員の方に十分な事情を説明しました。
すると、ラジコンの世界でも超軽量の飛行機を室内で飛行させることが、今、流行しているのだと教えてくれました。
更に150gから200g程度のラジコンを、アクロバットに飛ばしている動画も見せてもらいました。
そこで過去のコンクールに出場した飛行ロボットの写真を見てもらうと、とても考え方の古いものばかりだと言うのです。

それを聞いた私たちは、一気に室飛行ロボットの考え方が変わりました。
もう、バルサ材は古い。
最近のラジコン飛行機はデフロンやEEPなどの軽い素材を使用し、それをカーボンで補強するのだそうです。
そしてモーターはとてもパワフルなものを積み、軽量大推力であらゆる機動を可能にします。

そう言われて店内を見回してみれば、そう言った素材はいたる所に売られています。
デフロンはアメリカから輸入しないと手に入らないそうなので、店にあるEEPの説明を聞きました。

まずEEPとは軽いウレタンの様な物で、柔軟性があるためこれで主翼を作れば落ちても壊れません。
そのままでは柔らかすぎるので、カーボンを下面に貼り、縦通材の様な役割を担わせます。
あるいはカーボンの板を縦に差し込んで、縦通材の代わりにします。
これで曲げ合成があがるのです。
捩れにはカーボンをEEPの上面にトラス状に45度程度傾けて貼り付け、補強します。

いくら軽いとは言え、今のものとどちらがいいのか気になるところ。
EEP自体はそれほど高いものではなく、カーボンも今回で失敗しても再利用できるため、試しに買ってみました。

そんなこんなで遅刻して体育館に到着。
♯13の主翼が運搬中に折れてしまうというトラブルがあったものの、すぐに修理できたので大きな影響は出ず。
きっと数ヶ月前の私たちならどうしていいのかわからず、狼狽していたところでしょう。
進化しているのは機体だけではないのです。

星野君と塚原君は♯13の微調整をし、その間に私と岡田君の二人ででEEPとカーボンを使った新構造の主翼を試作します。
買ってきたカーボンは一辺2ミリの角材二本です。
それを主翼大の矩形に切ったEEPの前縁と後縁に、テープで貼り付けて桁とします。
リブはいざと言う時のために大量生産してあったため、それを使用します。
上半角は翼端同士を糸で張る事でつけました。
かなり簡単に作ることができます。

早速重量を量ろうにも、量りを体育館に持ってきていません。
既存の主翼(♯7の主翼)とEEP製の主翼を棒に垂らし、天秤にします。
二つが釣り合った点はEEP製の主翼寄り……。
つまりEEP製の主翼の方が重い!
EEPの厚みが大きかったこともあるのかもしれません。
軽量化が出来なかった事は残念でしたが、苦労して作った主翼方が性能がいいということが証明されると、その反面うれしくも思います。

しかしカーボンの方はとても細く柔軟性があるため、今後は今の構造のまま桁だけをカーボン製にしてみたいです。

さて♯13の方は、相変わらず離陸が出来ません。
ギアの改造のおかげで迎え角が取れ、多少は浮き上がります。
しかし地面効果が途切れると上昇できなくなってしまいます。

あと一割でも推力があれば飛ぶことが出来たかもしれません。
でも後一割の推力がどうにもならない……。



この時、私たちは決心しました。
ブラシレスモーターを買おうと……。



体育館を予定よりも少し早く片付け、ラジコン専門店へと出向きます。
片道一時間近い道のりを一日に二往復もするなんて、私たちの行動力って素晴らしいと思います。
八方塞で仕方がない状況なので、仕方のないことです。

たくさんのモーターが並ぶ中で、特に小型のブラシレスモーターは三つ。
一つは最軽量ながら、回転数は非常に高く極小直径プロペラしか回すことが出来ないので向きません。

そこからブラシレスモーターの選択肢は二つ。

一つは16グラム、でやはり高回転数で小直径のプロペラを付けなくてならないもの。
見合ったバッテリーも買わなくてはなりません。
こちらの方がバッテリーも軽いものが使えるため、軽量化を謀ることが出来ます。

もう一つは25グラム、高回転数ながら今とほとんど変わらない程度のプロペラを使えるもの。
こちらの方は大推力ながら、低速飛行にも対応可能です。
バッテリーは既存の充電器に対応したものなので、新たに充電器を購入する必要がありません。
数時間前にお世話になった店員の方は、こちらを推奨しています。

モーターの値段はどちらも、ほとんどかわりません。
ただしバッテリーの充電器を購入しなくてすむ25グラムのものの方が、財布に優しくなっています。

私たちは結局25グラムのモーターを購入することにしました。
理由はやはり店員の方推奨が大きかったと思います。
これならば信頼の出来るものなので、予備なしです。

これで次回からは確実に飛行させることが出来るようになるでしょう。
そしてこのブログもやっと現在の活動に追いつくことが出来ました。
これでどちらの面でも安心です。
明日からは、中日本航空専門学校の姉妹校である中日本自動車短期大学の、体育館を借りて飛行試験をして行きます。
土日を除いて10日間、毎日練習できます。
機体の開発が間に合わないうちに、本格的な練習が可能にな状態になりました。
練習と製作とブログ更新の同時進行を明日から行わなくてはなりません。
忙しくなります。

ではでは。
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